シャッタースピードを変えると写真はどうなるんだろな〜?
こんな疑問にお答えいたします。
今回の記事では、シャッタースピードとはなんなのか?という疑問にお答えすべく、特徴や使い方を作例とともにご紹介いたします。
シャッタースピードとは写真の明るさを決める要素の一つ。そんなシャッタースピードのことを簡単に分かりやすく説明した内容となっております。
また、シャッタースピードを変えることで写真にどんな影響が出るか、高速シャッターやスローシャッターの使いこなし方を作例写真付きでガッツリとご紹介いたします。
あなたのカメラライフの手助けになれば幸いです。
シャッタースピードをコントロールできるようになると、写真撮影の幅が広がります📷
— そーいち (@tabikura_dialog) May 1, 2024
筆者も昔は設定に苦労しましたが、強制的にマニュアル撮影を行うことで勘が掴めてきました👍🏻
シャッタースピードをマスターする最短距離はとにかく色んな設定を試しまくることです😉https://t.co/Ei4z0vMF8z pic.twitter.com/Bbfyrvud6u
そーいち
- FUJIFILMのカメラを愛用&大好き
- 関西の観光地での写真を撮ることが趣味
- カメラの気になる疑問を解決するブログをやってます
カメラの露出について
シャッタースピードは写真の明るさを調節する要素ですが、シャッタースピードの他にも明るさ(露出)を決める要素があります。
カメラの明るさを決める要素がこちら。
- F値(絞り値)
- レンズに光を取り入れる量のこと
- シャッタースピード
- カメラのセンサーに光を当てる時間のこと
- ISO感度
- カメラに入った光を増幅させること
スマホや一眼カメラの写真の明るさはF値とシャッタースピード、ISO感度の3つで決まります。
ざっくり分けるとこんな感じ。
- F値=レンズの明るさ
- シャッタースピード=光を取り入れる時間のこと
- ISO感度=カメラに入った光を増幅させること
写真が暗いなと思った時はこの3つのどれかの数字を上げれば明るくなります。また、オートで明るさを合わせる場合はこれらの数値をカメラが自動で調節してくれます。
この3つの露出の特徴を知ることで、自分で明るさをコントロールできるようになり、さらに写真のクオリティは格段に上がります。
今回は光をセンサーに当たる時間を決めるシャッタースピードについて、分かりやすく解説していきます。
露出についての関連記事
シャッタースピード以外にも ISO感度とF値についても分かりやすくまとめた記事を作っていますので、こちらもあわせてご覧ください。
シャッタースピードとは?
シャッタースピードのことを分かりやすく解説していきます。
シャッタースピードとは?
シャッタースピードとは、シャッターが開いている時間のことです。
開いている時間が長いと明るくなり、開いている時間が短いと暗くなります。
シャッタースピードのことを理解できるようになると、手ブレをしないシャッタースピードがどれくらいかや、あえてブレた写真を撮るスローシャッター、星空撮影などに応用できるようになります。
しゃったーが開いているじかん??
言葉で表現するとちょいとややこしいかもですが、シャッタースピードについてはひとまずこれだけ理解しておけば大丈夫です。
- シャッタースピードを上げる(早くする)→写真が暗くなる
- シャッタースピードを下げる(遅くする)→写真が明るくなる
つまりは、数字を変えることで明るさが変わることが最大の特徴です。
シャッタースピードを変えると明るさが変わる理由
カメラのセンサーと呼ばれる部分にレンズを通った光が当たることで写真になります。
そのセンサーに光が当たる時間が長いほど明るく写ります。
例えばこんなイメージ。
- シャッタースピードが1秒の場合
- センサーに1秒間光が当たるので、1/2秒よりも明るく撮れる
- シャッタースピードが1/2秒(0.5秒)の場合
- 1秒の半分の時間なので、1秒よりも暗く写る
1/2秒よりも1秒のほうがセンサーに光が当たる時間が長いので明るく写ります。
あくまでイメージですが、センサーに光が当たる時間をコントロールするのがシャッターの役目です。
そのセンサーに光を当てる時間のことをシャッタースピードといい、この時間で写真の明るさを調節しています。
お次はシャッタースピードを変えると、写真の明るさがどんなふうに変化するかを作例でご覧下さい。
シャッタースピードを変えると明るさが変わります
シャッタースピードが写真の明るさにどう影響するかについて、作例とともにご覧いただきます。
まずは適正露出から。
この次にシャッタースピードを一段上げてみました。
シャッタースピードを上げると、写真は暗くなりました。
お次は適正露出からシャッタースピードを下げてみます。
シャッタースピードを下げると、センサーに光が当たる時間が長くなるので写真が明るくなりました。
こんな感じで、シャッタースピードを上げたり下げたりして明るさを調節していきます。
ならシャッタースピードを下げて撮れば暗い場所でも写真が撮れるね!
と思いきや実はそうではありません。
シャッタースピードは非常に奥の深い設定です。
シャッタースピードの特徴について、次の項目で詳しく解説していきます。
シャッタースピードの豆知識
お次はシャッタースピードを変えることで、写真にどんな変化が起こるのかについて詳しく解説いたします。
速くするとピタッと止まる
シャッタースピードを速くすると、撮るモノをピタッと止めて撮ることができます。
作例はこんな感じ。
空を飛ぶ鳩を高速シャッターで撮影しました。
シャッタースピードが速いと、素早く動く被写体でもブレることなく撮る方ができます。
ほかの高速シャッターのメリットはコチラ。
- 素早い被写体をブレずに撮れる
- 手ブレしない
- 人の目で見れる景色を超えた表現ができる
高速シャッターを使用すると、どんなモノでも動きがブレることない綺麗な写真が撮れます。
遅くすると被写体ブレが起こる
シャッタースピードを遅くすると、被写体ブレが起こります。
被写体ブレとは、被写体が素早く動くことで起こる現象です。
作例はこんな感じ。
背景は止まっていますが、車はブレています。
シャッタースピードが遅いと、撮るものにやっては被写体ブレが起こるので注意が必要です。
遅くすると写真全体がブレてしまう
シャッタースピードを遅くすると、写真全体がブレてしまいます。
作例はコチラ。
移動する電車の中から撮影した写真です。
電車の移動速度が速くて、かつシャッタースピードが遅いために画面全体がブレてしまいました。
シャッタースピードを遅くしすぎると、画面全体がブレてしまうので注意が必要です。
シャッタースピード設定の目安
シャッタースピードの特徴は分かったけど、どれくらいに設定すればいいのかな〜?
そんな疑問にもお答えいたします。
シャッタースピードの目安はシーンごとで変わってきます。
- 野外で撮影する場合
- 1/500秒
- 屋内で撮影する場合
- 1/250秒
この数字に関して詳しく解説してまいります。
外で撮影する場合
外で撮影する場合のシャッタースピードは、1/500秒を目安に設定しましょう。
その理由は、外で写るモノは動きが早い場合が多いので被写体を防ぐ必要があるからです。
写真を撮影する際、撮りたいモノがブレてしまっては失敗写真に見えてしまいます。
屋外は車や歩く人、風に揺られる草木など、素早く動くモノが多いです。
なので、被写体ブレが起きないようにするためにも、1/500秒を目安に撮影をしましょう。
室内で撮影する場合
室内の場合は、1/250を目安にシャッタースピードを設定しましょう。
室内は屋外に比べて暗い傾向にあります。また動きの速いモノはないので、大体1/250秒くらいをキープしておけば、写真がブレる可能性を減らすことができます。
焦点距離で変わるシャッタースピードの目安
シャッタースピードの目安は、焦点距離によって変わります。
同じシャッタースピードでも、広角レンズと望遠レンズではブレの目立ち具合が変わります。
その目安がコチラ。
- 1/焦点距離
- 例
- 24mmの場合→1/24
- 50mmの場合→1/50
- 85mmの場合→1/85
『1/焦点距離』を下回ると手ブレが起きやすくなるといわれています。
また同じシャッタースピードでも、焦点距離でブレの目立ち具合が変わってしまいます。
基本は、屋外と屋内の基準でシャッタースピードをお選びいただければ問題ありません。
しかし、それでも明るさが足りなくなってしまうことはしばしば。
どうしてもシャッタースピードを下げる必要があるのなら、『1/焦点距離』を目安に設定しましょう。
作例で見るシャッタースピードの比較
お次はシャッタースピードの設定が写真にどんな影響を及ぼすかについての検証をしてみました。
今回は、上からフィギュアを真上から落下させた時の写真を撮影する際、シャッタースピードの速さが変わると写りがどんなふうに変わるかを比較していきます。
速いシャッタースピード
まずは速いシャッタースピードをご覧ください。
シャッタースピードは1/2,500秒と速い設定にした場合、空中に浮いているフィギュアをピタッと止めて撮影することができました。
例えばスポーツ撮影や野鳥撮影、昆虫が飛ぶ姿をピタッと止めて撮りたい場合は高速シャッターがオススメです。
同じ実験で、1/1,000秒も試してみました。
ほとんど止まって見えますが、1/1,000秒だと少し被写体ブレが起きています。
こんな感じで、速めのシャッタースピードでも被写体の動きによってはピタッと止まらないケースもあります。
撮影対象によってベストなシャッタースピードは変わるので、ピタッと止める場合はシャッタースピードを細かく変えて目安を掴むことをオススメいたします。
遅いシャッタースピード
お次はスローシャッターで同じ落下する被写体を撮影してみました。
作例はこちら。
こちらは落下中。
こちらはバウンドした際の写真です。
どちらも1/40秒で撮影しました。
被写体がよく動くもので、スローシャッターをすると作例のようにブレてしまします。
写真には意図的に被写体をブラして撮る撮影手法もありますが、それを除けばこのような被写体ブレは好ましくありません。
先ほどご紹介した屋外と室内での目安はまさにこの被写体ブレを防ぐ目安です。
あえてブラすわけでなければ被写体ブレは失敗写真に見えてしまうので、作例のような被写体ブレには気をつけましょう。
【応用】シャッタースピードを活かした撮影術
お次はシャッタースピードの特性を活かした写真表現についての作例をご紹介いたします。
スローシャッターであえてブレを起こす
『シャッタースピードが遅い=ブレる』という特性を活かして、あえて被写体をブラすという撮影手法があります。
作例のように、あえてシャッタースピードを遅くして被写体ブレを起こすことで、人が動いている感じを表現したりできます。
あえてブラす方法にはいろんな表現手法があるので、ぜひ深掘りしてみてください。
スローシャッターで星空の撮影
スローシャッターを活用することで、人の目では見えない満点の星空を写真に収めることができます。
作例はこちら。
どれだけ澄んだ空でも、人の目に見える星の数には限りがあります。
スローシャッターを活用することで、人の視覚を超えた満点の星空を撮影することができます。
スローシャッターで水面がツルツルに
スローシャッターで水面を撮影すると、水面がツルツルになります。
これは、スローシャッターの被写体ブレの応用で、動く波を数十秒ほどのシャッタースピードで撮影することでこのように水面を艶々にすることができます。
しかし、シャッタースピードを数十秒にするには露出時間が長すぎて白飛びをしてしまいます。
その場合は、レンズの前につけるNDフィルターが必要です。
このフィルターがサングラスの役割を果たしてくれるので、スローシャッターでも露出オーバーすることなく撮影することができます。
高速シャッタースピードで全てを止める
高速シャッターを使うことで、被写体をピタッと止めて撮影することができます。
例えば作例のような水滴の写真は人の目にはこのように映りません。
このように、人の目で見れる状態を超えた写真を撮れるのが高速シャッターの特徴です。
【まとめ】シャッタースピードはブレない速さにしましょう
結論、シャッタースピードをコントロールするコツは、ブレない速さに設定することです。
応用編でご紹介したように、表現の一つとしてあえてブラすのでない限りはブレない写真を心がけましょう。
ブラさないための基準をさらっとおさらい。
- 屋外= 1/500
- 屋内=1/250
- 焦点距離別=1/焦点距離
まずはこの基準をベースに撮影をしていただく。
その後、これだけでは対応ができない場面が必ず起こるので、そこからはトライアンドエラーでレベルアップを目指しましょう。
シャッタースピードを使いこなす最短距離はとにかく撮りまくること。
筆者も昔は設定に苦労しましたが、強制的にマニュアル設定のみで撮影をすることで感覚が掴めるようになりました。
マスターするには少々時間がかかるかもですが、まずはブレない成功写真を積み重ねてシャッタースピードをマスターしていきましょう!というお話でした〜
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シャッタースピード以外にも ISO感度とF値についても分かりやすくまとめた記事を作っていますので、こちらもあわせてご覧ください。
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