カメラのレビューは長期間使わないと気づかないこともあります。
約半年間ガッツリ使用したので、その間に感じたこと、気づいたことをまとめました。
富士フイルムの高画素フラッグシップカメラとして非常に人気の高いX-H2。
今回の記事は、X-H2を半年間ガッツリと使用して気づいた特徴や感じた魅力を紹介した内容となっております。
また、実際に購入してどうだったか、後悔していないかなど、長く使ったからこそできるレビューの内容になっております。
記事の後半にはX-H2で撮影した作例写真も多数ご紹介いたしますのでそちらも合わせてご覧下さい。
- X-H2の率直な感想が気になる人
- X-H2の購入を迷っている人
- カメラの特徴や使用感が気になる人
そーいち
- FUJIFILMのカメラを愛用&大好き
- 関西の観光地での写真を撮ることが趣味
- カメラの気になる疑問を解決するブログをやってます
X-H2の特徴をサクッとご紹介
こちらではX-H2の特徴をサクッとご紹介。
概要
X-H2 主な仕様 | |
---|---|
レンズマウント | FUJIFILM Xマウント |
撮像素子 | APS-C |
有効画素数 | 約4,020万画素 |
画像処理エンジン | X-Processor 5 |
ファインダー | 0.5型有機ELファインダー 約576万ドット |
サイズ | 幅: 136.3mm 高さ: 92.9mm 奥行き: 84.6mm |
重さ | 約660g(バッテリー、メモリカードあり) |
詳しい仕様表 | こちら |
X-H2は2022年9月29日に発売された、富士フイルムの高画素フラッグシップ機です。
いままでクラシックなデザインのカメラが多かった富士フイルムですが、プロユースを想定したカメラのニーズにこたえてX-H2が企画されました。
そのため、ハイアマチュアや富士フイルムのF1.4以下の大口径レンズ好きなユーザーのニーズも満たしてくれる設計、仕様になっております。
主な3つの特徴
こちらではX-H2の主な3つ特徴をご紹介。
- 約4,020万画素の新型センサー
- ISO感度125スタート
- 被写体検出AIによりAFが爆速
カメラのスペック、使用感ともに大幅に向上したX-H2。
この機種以降の新たな進化が必要なのかと感じるくらい十分すぎるハイスペック機に仕上がっています。
その他進化したポイントはこちら。
- 新たなフィルムシミュレーション搭載
- デジタルテレコン搭載
- 手ブレ補正が最大7段へ
- 高画質なファインダー
- 1/800,000のシャッタースピード
- 8K30Pの動画性能 etc…
ご覧の通りあらゆる面で進化しております。
詳しい内容はこちら
X-H2の詳細なレビューは別に記事を作っております。
X-H2の気になることをガッツリレビューしておりますので、まだご覧になられていない方はぜひこちらもご覧ください。
半年使って気づいた率直な感想
こちらでは筆者が半年間ガッツリ使用して気づいた率直な感想をご紹介。
最強のスチルカメラ
結論、X-H2は最強のスチルカメラです。写真を撮ることにおいての画質やAF、速度など必要な機能と性能が非常に高いレベルで詰まっています。
「こんなことが困ったな〜」
「この機能は欲しいよな〜」
みたいなことが半年間使用していてほぼありませんでした。
後ほどデメリットについても触れますが、本当に些細なことなのでほとんどデメリットはないというのが率直な感想です。
写真撮影に関しては99%不満なし
写真撮影に感じでは99%不満はありません。
シャッタースピードはメカシャッターで1/8,000秒で切れるし、ISOは125〜12,800まで常用で使用可能。写真を撮る分にはスペック面でこの上なくちゃんと撮影できます。
高画素なのにノイズが少ない
X-H2は高画素センサーにも関わらず、ノイズが少ないです。
筆者は以前、もう一台のフラッグシップ機である約2,610万画素のX-H2Sとの画質比較をした記事を作りました。その時にノイズ比較をしたのですが、まさかのX-H2のほうがわずかにノイズが少ないという結果に。
比較写真はこちら。
左 X-H2 / 右 X-H2S / XF56mm F1.2R WR / ISO12800 / SS 1/1000 / F5.6
常用ISO感度の最大値である12,800でノイズを比較しました。
高画素機は通常ノイズが出やすいという弱点がありますが、X-H2に限ってはセンサーの性能を高めすぎたので、低画素機よりもノイズを抑えることに成功したんだとか。
同時期に発売された高画素機フラッグシップ機X-H2Sとのスペックと画質を徹底比較した記事もあるので、合わせてご覧下さい。
半年使用して感じた3つのメリット
それでは実際にX-H2を使用して感じた3つのメリットをご紹介。
大口径レンズで撮影がしやすい握り心地
まずはグリップの深さが絶妙なグッドポイントです。
筆者はX-H2を検討している時、同じセンサーでグリップが非常に浅いX-T5も検討していました。
梅田ヨドバシカメラで2台を何度も握り比べたのですが、大口径レンズを使うならグリップの深いX-H2だなと感じました。
現在、筆者はF1.4以下の大口径レンズを何本か所有していますが、大きなレンズをつけても大きなグリップなので握りやすいです。
使うレンズにもよりますが、大口径レンズを使うならX-H2が使いやすいです。
撮って出しで写真を使うならデジタルテレコンが最強
富士フイルムの高画素機にはデジタルテレコンという機能がついています。この機能を使うと、画角を1.4倍か2倍で拡大して撮影することが可能です。
撮影イメージはこんな感じ。
作例のように単焦点レンズでも画角を変えて撮影することができます。
撮って出し限定の機能ですが、写真を撮って出しで使う人にとっては非常に嬉しい機能となっております。
高画素非対応レンズでもいい描写
高画素非対応のレンズは描写が悪くなるんじゃないの?
そんなお声もあるかもですが、こちらもご心配なく。
高画素対応レンズと比べると、非対応のレンズはわずかに描写力が落ちるように感じます。しかし、その違いはRAW現像時に拡大比較をしてようやくわかる程度。
筆者は高画素非対応のレンズを2本所有していますが、そこまで大きな差を感じたことはありません。厳密に数値レベルで比較すると差は出るかもしれませんが、スマホで写真を楽しむ用途なら高画素非対応レンズでも違いは気にならない程度です。
カメラのことが大好きな人なら違いは分かるかもしれません。しかし、一般の人は「線がシャープで写りのいい写真だね!」とはならないはず。日常使いのカメラ用途なら違いは気にならない程度です。
わずかに感じるデメリット
筆者はX-H2を99%は満足しています。しかし、しいてデメリットをあげるとすればということで、1%感じるデメリットをご紹介。
高画素なのでデータが重たい
X-H2は約4,020万画素もあるので、かなりデータは重いです。
X-H2はRAWで撮影した場合、写真一枚のデータ量はおおよそ85MBでした。これを一般的なSDカードの企画で考えるとRAWで撮影した場合は
- 1GB=約12枚
- 32GB=約385枚
- 64GB=約771枚
- 128GB=約1,542枚
とこんな感じ。
データが重くて苦労することは、パソコンのスペックが低いと動きが遅くなってストレスになることです。
筆者はMACユーザーなのですが、2017年に発売したインテルチップのMACだと、RAW現像時に画素数が3,000万画素を超えたあたりから動きが鈍くなりました。
ご購入を考えている方はパソコンのスペックも含めてご検討ください。
カスタムダイヤルがあと一つ欲しい
X-H2のカスタムダイヤルは2つのみ。カメラの露出はシャッタースピード、F値、ISO感度とあるので全ての露出をダイヤルで操作できません。
この点はF値を絞りリングで操作することで解決できますが、カメラ側にダイヤルが少ないので絞りリングを使用していない方は注意が必要です。
電子シャッター&動画はやや歪む
電子シャッター&動画はローリングシャッターの影響で写真と映像がやや歪みます。
作例をご覧ください。
移動する電車を電子シャッターで撮影してみました。電車くらいの動きものだと、写真のように大きく歪んでしまいます。
人物や静物の写真ならほとんど気にならないレベルですが、素早く動くものを撮影する際には注意が必要です。
X-H2Sと比較した使い心地
筆者は高速フラッグシップ機のX-H2Sも所有していますので、X-H2とX-H2Sを比較した使い心地もご紹介いたします。
仕様頻度はX-H2 : X-H2S=8 : 2
使用頻度は8 : 2でX-H2の方が多いです。
その理由は高画素機のX-H2にしかない『デジタルテレコン』があるからです。
筆者は動画撮影をしないガチガチのスチルユーザーなわけです。普段使いのレベルで考えればX-H2とX-H2Sの差は画素数くらい。※X-H2Sは約2,610万画素
そこまで大きな差がない中で、撮って出しユーザーとしてはデジタルテレコンで画角を増やせることのほうがメリットが大きいのです。
X-H2Sは秒間40コマの連写あるやん!ってお声もあるかもですが、動き物を撮らない限りはあまり使わないのが現状、、、
2台あるとどうしてもX-H2の頻度が多くなります。
操作感はほぼ同じ
X-H2とX-H2Sは2台ともサイズ感は全く同じで、ボタンの配置も変わりません。
唯一ボタンに割り振られた機能が1〜2個違う程度なので操作感には違いがありませんでした。
X-H2Sとの大きな違い
筆者の感じる2台の大きな違いはこの2点。
- デジタルテレコンの有無
- 連写性能
- 動画性能
デジタルテレコンはX-H2のみの機能、連写性能と動画に優れているのはX-H2Sという差があります。
X-H2は先ほどご紹介のデジタルテレコンなので割愛。
X-H2Sは秒間40コマで動き物をほぼ歪まずに撮影が可能。さらに、4K/120Pをほぼ歪みなく撮影できることがX-H2との違いです。
使い分けはこんな感じ。
- X-H2はこんな人におすすめ
- ガッツリ写真ユーザー
- 簡単な動画を撮影するかも?ってな感じの人
- X-H2Sはこんな人におすすめ
- 鳥や電車などの動きものをガッツリ撮る人
- ガッツリ動画をする人
正直X-H2でもほとんど問題なく動画は撮影できるし、連写もそこそこできます。
筆者が使用していてもほとんど差を感じない程度なので、特殊用途での使用を除けば、ご自身の使用用途か画素数で決めるのがいいでしょう。
X-H2Sだっていいカメラだよ!
今回の記事はX-H2の立場に立っての内容なので、X-H2Sのいい部分についてはちゃんと紹介できていません。
筆者の使用用途ではX-H2の方が使用頻度が高いだけで、X-H2Sはめっちゃいいカメラです。むしろ画素数が2,610万画素なので、データも軽くてAFはX-H2よりも爆速。
X-H2Sのことも気になるかと思うので、関連記事をご用意しております。時間のある時にぜひご覧ください。
X-H2で撮影した作例
こちらではX-H2で撮影した作例をご紹介。
写真は富士フイルムのフィルムシミュレーションを適用した撮って出しの写真です。
筆者は超広角小三元ズームのXF10-24mm F4 R OIS WRを一番愛用しております。
高画素非対応のレンズですが、スマホやパソコンでは違いがほとんどわからないレベルかと。
めっちゃ拡大したらわずかに分かるかも?という程度なので高画素非対応のレンズでもガッツリ使いましょう。
こちらの写真はISO3,200で撮影していますが、ノイズはいかがでしょうか?
筆者の体感だと、ほとんど気にならないレベルです。先ほどX-H2Sとの高感度比較でも取り上げていますが、ノイズは約2,610万画素のカメラよりもやや少なめ。
よほど暗い場所でない限りはノイズのストレスも気になりません。
ちらほら高画素対応の単焦点レンズの作例を出しています。
単焦点ということもあり、立体感のある写真になっています。高画素対応レンズで撮影した写真を拡大すると、
「こんなに写っているのか!」
ってくらいシャープに写っています。
完全に個人ベースの意見ですが、富士フイルムのカメラで撮影する写真は白飛び感を感じさせないように思います。
今回ご紹介の作例でも、太陽が画面に入ったりして白飛びしている写真が何枚かあります。しかし、空色とのグラデーションが美しいので、白飛びしていても写真として成立している感があります。
X-H2を半年間使ったまとめ
X-H2を使用して約半年の総括は『ガッツリ用途のスチルユーザーは買い』です。
X-H2は写真を撮影するということに全力を注いでいるカメラなので、ほぼ全てのシーンでの撮影をまかなうことができます。
当然他の機種でも撮影に困らないかもしれませんが、筆者は以下の点で他の富士フイルムカメラよりオススメします。
- 大きなレンズでも撮影しやすいグリップデザイン
- 高画素によるデジタルテレコンの恩恵
- AFや機能面などで現段階では富士フイルムの最高峰カメラ
フラッグシップ機ということもあり、機能と性能面では他の機種よりもどんなシーンでも撮影しやすいメリットがあります。
これらの性能を加味した上でX-H2を手に入れるべき人はこんな人。
- 写真をメインでガッツリ撮影をしたい人
- F1.4以下の大口径レンズを振り回したい人
- どんな場面でも撮影できる万能機が欲しい人
まさに筆者はこんな人です笑
富士フイルムから発売されている最近のレンズは大きなものが多いです。そのため、カメラにコンパクトさを求めないのであればX-H2は素晴らしい選択肢になるでしょう。
X-H2は優れたカメラだがターゲット層は狭いなんて記事を見たことがあります。確かにこの高スペックカメラの機能を余すことなく使いたいユーザーはごくわずかだと思います。
機能的にかなり尖っているカメラではありますが、カメラ自体は基本スペックがしっかりしているので、むしろオールラウンダーで活躍できるカメラですし、筆者も万能機としていつも使っています。
X-H2を半年使ってみて、さらにこのカメラのことが好きになりました。この記事がX-H2もしくは富士フイルムのカメラシステムをご検討されている方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
ご覧いただきありがとうございました。
X-H2を10%OFFでお得に購入する方法
記事を読んで気になったカメラやレンズ。せっかくならお得に購入したいはず。そんな方のためにお得に機材を手にいれる方法をご紹介いたします。
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フジフイルムモールについては一つの記事にまとめていますので、こちらもあわせてご覧ください。
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