2021年9月29日にFUJIFILMから発売された次世代の標準レンズ『XF33mm F1.4 R LM WR』を長期間ガッツリ使用しましたので、長期レビューをまとめました。
レンズのレビューは長期間使用してみないと気づけないことが沢山あります。
今回の記事は、レンズを長期間使用して感じた率直な感想や使用感、写りを作例写真付きでまとめた内容となっております。
XF33mm F1.4 R LM WRの購入を検討されている方の参考になれば幸いです。
- XF33mm F1.4 R LM WRのリアルな使用感が知りたい人
- レンズの描写性能が気になる人
- このレンズは飽きないレンズかどうかを知りたい人
そーいち
- FUJIFILMのカメラを愛用&大好き
- 関西の観光地での写真を撮ることが趣味
- カメラの気になる疑問を解決するブログをやってます
【結論】10年先を見据えた最高品質の標準レンズ
XF33mm F1.4 R LM WR(以下XF33mm)を長期間使用したレビューの総括、それは『最高品質の標準レンズ』だったといことで結論付けさせていただきます。
その理由は、このレンズのリニューアル時に『10年先にも使える高解像のレンズを作る』ことを目標にして作られたことにあります。
FUJIFILMには元々XF35mm F1.4 Rという、人気ナンバーワンの標準レンズがありました。
旧型の標準レンズ発売から約10年たった当時は、高解像を求められる時代に変化していました。
高解像の需要が増えたことに対するFUJIFILMの答えが今回ご紹介するXF33mmなのです。
なので、使用していて不便に思うことがほとんどないどころか、画質面では開放からカリカリに写る高性能っぷりを発揮してくれています。
今回の記事は、そんな最高品質の標準レンズについて、長期レビュー&深掘り解説させていただきます。
XF33mmの特徴をサクッとご紹介
まずはXF33mmの特徴をサクッとご紹介。
概要
XF33mmF1.4 R LM WR レンズ仕様 | |
---|---|
発売日 | 2021/09/29 |
マウント | Xマウント |
フォーマット | APS-C |
レンズ構成 | 10群15枚(非球面レンズ2枚、EDレンズ3枚) |
焦点距離 | 33mm(フルサイズ換算50mm相当) |
絞り値 | F1.4~F16 |
絞り羽根 | 9枚(円形絞り) |
金額(公式オンラインストア) | 125,400円(税込) |
最短撮影距離 | 30cm-∞ |
最大撮影倍率 | 0.15倍 |
サイズ | φ67mm x 73.5mm |
重量 | 360g(レンズキャップ・フード含まず) |
フィルターサイズ | 58mm |
防塵防滴 | あり |
AF | リニアモーター |
主な3つの特徴
XF33mmの主な特徴を3つにまとめてみました。
- 圧倒的にかっこいい外観
- 開放でも絞り込んでも高解像な写り
- フォーカスが静かなリニアモーター
サクッとご説明すると、『こんな標準レンズがあったらいいな』という要素を全て兼ね備えてくれているレンズです。
ごくわずかなデメリットはあるものの、それを除けば手放すことのできない最高の標準レンズです。
詳しい内容はこちら
XF33mmは購入時に詳細なレビューを記事にしているので、詳しい使用感や外観、レンズの特徴についてはこちらの記事にてご覧下さい。
長期間使って気づいた率直な感想
こちらでは、XF33mmを長期間使用して気がついた率直な感想をご紹介いたします。
外観がかっこ良すぎる
XF33mmはシンプルに外観がカッコいいです。
プラスチックと金属を使用したレンズなので、ほかのプラスチック性のレンズと比べて高級感があります。
また、このレンズの所有欲をさらに満たしてくれるのがクラシックなデザインのアルミ削り出しレンズフード。
別売りでいいお値段するのですが、これをつけると見た目のカッコよさは格段に上がります。
別売りのアルミレンズフードは一つの記事にまとめているので、こちらもあわせてご覧下さい。
使い心地が最高なんだな〜
XF33mmは使い心地が最高です。
特に絞りリングのクリック感は心地よく、ほどよい抵抗感があります。
また、フォーカス駆動にはリニアモーターが使用されているのでオートフォーカス時は全くの無音で動作します。
これは開発秘話からの話なのですが、通常リニアモーターって電気がないと動かないので電源を切るとフォーカスレンズがカタカタと動いてしまうんです。
普通はそういうものなんですけど、これだと故障しているように思えるのでわざわざ電源オフ時でも止まるように設計したんだとか。
目に見えない部分にも徹底的に使い心地を良くしたレンズです。
フルサイズ換算50mmの焦点距離がちょうどいい
XF33mmはフルサイズ換算50mmの焦点距離がちょうどいいレンズです。
旧型XF35mm F1.4は約2.5mm焦点距離の長いレンズでした。
そこから比べると2mmほど広くなったのですが、わずかに広角になったことで別の焦点距離かと思うほど画角が変わります。
わずかな差ではありますが、2mmの変化がもたらしてくれる画角のおかげで本当の意味での標準レンズに昇華しました。
開放からシャープに写る解像力
XF33mmは絞り開放からシャープに写るレンズです。
筆者は今までに数十本のレンズを使ってきました。
中には30万近くの高級レンズもありましたが、そのレンズ群と比べても引けを取らない解像力です。
また、開放付近でも色収差はほとんど感じられない高い完成度なのもXF33mmの特徴です。
絞ったらさらにシャープな写りへ
今回ご紹介の標準レンズは、F値を絞って撮影するとさらに高解像でカリカリにシャープな写真に仕上がります。
筆者はFUJIFILMの約4,020万画素ある高画素カメラで撮影するのですが、拡大しても綺麗に解像してくれるほどの描写力です。
開放でも絞っても均一で美しい絵を撮れるのがXF33mmの大きな特徴です。
F値開放と絞った時の写真作例比較
こちらでは全く同じ被写体&明るさで絞り値のみを変更して、開放時と絞った時の解像力を比較してみました。
作例はこちら。
左:F1.4 / 右:F5.6
7倍拡大比較 / 左:F1.4 / 右:F5.6
明るさは変えずにF値のみを変えて撮影しました。
通常、レンズは絞ったときに解像力がピークになり、絞り開放だと解像力が落ちます。
しかし、開放でも非常にシャープでキレのある解像力です。
そしてF値を絞るとさらに解像力が増して立体感のある描写になりました。
10年先でも使える解像力を目指して設計されたこともあり、どのF値でもキレッキレの描写力です。
XF33mmのデメリット
XF33mmは完成度が非常に高いレンズですが、唯一気になる点があります。
それは全長が長く感じるという点にあります。
解像力を増そうとすれば、レンズの枚数が増えてしまうので仕方がない部分ではあります。
これでも小さい方なのですが、先ほどご紹介したアルミの別売りフードを装着すると長く感じます。
ないものねだりではありますが、アルミフードをつけた際には思ったより全長が長くなって、カメラバッグの場所をとってしまいます。
(ホンマに些細なことなので、ほとんど気にする必要はないレベルです)
XF33mm F1.4 R LM WRの作例写真
お次はXF33mmの描写性能を作例写真をメインにご紹介いたします。(全てJPEG撮って出し)
F5.6まで絞り込んだ作例です。
絞り込むと主題が浮き出てくるかのような立体感のある絵作りになります。
また、最短撮影距離が30cmと非常に近いので、グッと寄った写真を撮れるのもXF33mmの良い点です。
F11まで絞ると綺麗な光芒がでます。
お次はF値開放の作例です。
苔を最短撮影距離で撮影しました。
かなり背景が溶けています。解像力の高いレンズなので、ボケ味はほんのわずかに硬い印象です。
開放でも写真のようにキリッとしたシャープな写真に仕上がります。
コチラはF値開放時の前ボケと後ろボケの作例です。
開放だと周辺の玉ボケがややレモン型になりますが、そのことがほとんど気にならない程度です。
シチュエーションによるのか、コチラのボケ味は柔らかい印象を受けますね。
F値開放の写真が3枚続きました。
コチラは室内で窓から入る柔らかい光を使って撮影。
先ほどご紹介した通り、最短撮影距離が短いので室内での物撮りにも使いやすいレンズです。
また、開放でも驚くほどシャープなので、被写体はキリッとして背景にかけてなだらかにボケていく描写は息を呑む美しさです。
色んな撮り方を試していますが、F値開放での物撮りはミラーレスで撮ってる感が出るので楽しいですよ。
FUJIFILMの約4,020万画素の高画素カメラには写真を1.4倍と2倍にクロップできるデジタルテレコンという機能があります。
高画素&高解像なので、クロップしたことを感じさせないクオリティです。
「単焦点レンズは画角が変えられなくて不安・・・」
ってな方はデジタルテレコン機能がついたカメラを選ぶとXF33mmがさらに楽しくなりますよ。
桜を前ボケに使った写真です。
左下の赤い服を着た男性にピントを合わせているのですが、F値開放で撮影すると結構大きな前ボケになります。
APS-Cのカメラではありますが、こんな感じで結構ちゃんとボケてくれます。
フルサイズ換算50mmのレンズは、風景写真っぽく撮ろうとすると結構離れなければなりません。
この写真はタコの滑り台を写真の全体に入れたかったのですが、かなり引いて撮影しました。
もし、大きいものの全体を入れたり、風景写真の用途で使いたいのならもう少し広い画角のレンズの方がオススメです。
フルサイズ換算50mmの焦点距離は、画角が整理しやすいのでスナップ写真を撮るのにも適しています。
街中だと人が多かったり、車や看板など写したくないものが画角に入りやすいです。
フルサイズ換算50mmくらいの圧縮効果があれば、そのようなシーンでも撮影がしやすいのもこのレンズのオススメポイントです。
【まとめ】高解像にこだわるなら買いの標準レンズ
XF33mm F1.4 R LM WRは高解像な標準レンズにこだわるのなら間違いなく買いのレンズです。
このレンズを長期間使用してきましたが、ほとんど非の打ち所がない優等生レンズでした。
先ほどもご紹介しました通り、描写も操作性も最高品質。
唯一全長の長さが気になりますが、高解像と引き換えな部分もあるので仕方がありません。
もし購入を迷っている人がいるのなら、間違いなく買いの標準レンズですよ!というお話でした〜
XF33mm F1.4 R LM WRを10%OFFでお得に購入する方法
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フジフイルムモールについては一つの記事にまとめていますので、こちらもあわせてご覧ください。
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